第60回 仙台市児童・生徒理科作品展において
ものづくり講座 受講生名が入賞しました

2013年10月12日(土)~10月20日(日)にスリーエム仙台市科学館で開催された第60回 仙台市児童・生徒理科作品展(主催:仙台市教育委員会、仙台市小学校教育研究会理科研究会、仙台市中学校教育研究会理科研究会)科学工作の部において、natural science ものづくり講座受講生6名が入賞しました。受賞者名と賞の内容は下記のとおりです。
吉村太一くん(仙台市立台原小学校6年、受講歴3年、ものづくり検定3級):「教育長賞」
菅井 貴一郎くん(仙台市立富沢中学校1年、受講歴3年、ものづくり検定2級):「部会長賞」
国井悠成くん(仙台市立八木山南小学校5年、受講歴2年、ものづくり検定4級):「部会長賞」
相原健人くん(仙台市立岩切小学校5年、受講歴1年、ものづくり検定6級):「部会長賞」
上野舜平くん(仙台市立新田小学校3年、受講歴1.5年、ものづくり検定6級):「部会長賞」
千葉裕翔くん(仙台市立南光台小学校3年 、受講歴半年、ものづくり検定7級):「部会長賞」

仙台市児童・生徒理科作品展とは

仙台市児童・生徒理科作品展は、仙台市内の小・中学生が夏休みなどを利用して自主的に取り組んだ研究や製作した作品のうち、各学校で選ばれたものを仙台市科学館に展示する展覧会です。選ばれた作品の中でさらに審査が行われ、市長賞、教育長賞、理科研究部会長賞が決定されます。

科学工作の部の審査基準

・科学的な考え方やしくみを使っているか
・自分なりのアイディアに基づいているか
・自分なりにいろいろな工夫をして作っているか
・しっかり動くか
・ていねいに仕上げているか
(仙台市科学館 理科作品展 審査の観点より抜粋)

ものづくり講座受講生の受賞作品の紹介

ものづくり講座では、部品一つひとつの役割を理解し、受講生自らがアイディアを出して製作することを大切にした指導を行なっています。さらに、昨年からものづくり講座受講生の実力発揮の場として「ものづくり検定」を実施してきました。その結果、今年度は昨年度よりも4名多い、6名の受講生が受賞しました。本報告では5名の受講生の作品のレポートを掲載します。

ナースコール付き 赤外線ラジコン「ポッポ」

仙台市立台原小学校6年
吉村太一

目次

1、制作理由
2、制作期間
3、各部名称
4、回路図図面一覧
5、使用部品ー①「マザーボード」
6、使用部品ー②「モータードライバー」
7、使用部品ー③「オルゴール回路」
8、使用部品ー④「上部回路」
9、使用部品ー⑤「赤外線受信回路」
10、使用部品ー⑥「その他」
11、制作手順
12、操作方法
13、操作上の注意
14、制作において苦労した点
15、制作において工夫した点
16、感想、反省
17、参考文献
18、名前の由来・・・おまけ

1、制作理由

 3年前祖母が入院していたとき、初めて病院で「ナースコール」を見ました。看護師さん達は忙しい様でなかなか来てくれません。母が「部屋からラジコンでも走らせて目立てばすぐ来てくれるかもね。」と冗談で言いました。
 その後祖母は自宅で寝たきりとなりました。祖母は何か用事があると、大声で家族を呼んでいました。その声が段々弱くなっていくのを感じ、「家にもナースコールラジコンみたいなものがあったらいいな」と考えました。
 普通のラジコンは本体にスイッチがあり、リモコンで操作するのが多いです。まずそれから作ろうと、昨年リモコン操作ができるラジコン「エビタンバ」を作りました。
 祖母のベットの枕元にはいつもテレビのリモコンがおいてありました。祖母は身動きが辛いので、これ以上枕元に余計なものは置きたくないと考えました。そこで「今置いてある、テレビのリモコンを使ってラジコンを走らせられないか?」と考えました。
父に相談したところ「赤外線を利用すれば、どこにでもあるテレビのリモコンで、ラジコンを遠隔操作できるよ」と教えられました。
 そこから、赤外線受信回路を調べました。回路はとても難しかったので、作ってみたい!と思ってから3年後の今年、回路を理解できやっと制作することが出来ました。

2、製作期間

約3か月(今年はゴールデンウィークから取り掛かりました)

3、各部の名称

4、回路図図面一覧

5、使用部品ー①(マザーボード)

各部名称・・・[ア]

・トグルスイッチ×1
・抵抗1キロオーム×1
・マイコン及びマイコンソケット 各×1
・NHコネクタ6ピン、オス、メス 各×2
・NHコネクタ2ピン、オス、メス 各×1
・基板 ×1
・スペーサー ×2
・単三電池 3本
・電池ボックス(単三電池3本)

6、使用部品ー②(モータードライバー)

各部名称・・・[イ]

モータードライバー ×1
抵抗1kΩ ×1
コンデンサ ×1
NHコネクタ2ピン、オス、メス、各×1
NHコネクタ4ピン、オス、メス、各×1
NHコネクタ6ピン、オス、メス、各×1

7、使用部品ー③(オルゴール回路)

各部名称・・・[ウ]

マイコン及びマイコンソケット 各×1
トグルスイッチ ×1
コンデンサ ×1
赤外線受信モジュール ×1
スピーカー ×1
電池スナップ ×1
単三電池 3本
電池ボックス(単三電池3本)

8、使用部品ー④(上部回路)

各部名称・・・[エ]

抵抗100Ω ×2
LED赤 ×2
トグルスイッチ ×1
トランジスター ×1
コンデンサー ×1
赤外線受信モジュール ×1
ボタン電池ボックス(CR2032 1個) ×2
ボタン電池CR2032 ×2
基板 1枚

9、使用部品⑤ー(赤外線受信回路)

各部名称・・・[オ]

赤外線モジュール ×1
コンデンサ ×1
NHコレクタ6ピン、オス、メス、 各×1

10、使用部品ー⑥(その他)

ボルト、ナット 多数
スペーサー 多数
6本コード 2本
4本コード 1本
タイヤ 2個
前輪 1個
ギアボックス 1個
ユニバーサルセット ユニバーサルアーム 各1個
万能型リモコン 1個

11、制作手順

1、ギアボックスの組み立て
2、ユニバーサルセット、ユニバーサルアームの組み立て
3、マザーボードの制作
4、モータードライバー制作
5、赤外線受信回路の制作
6、上部回路の制作
7、オルゴール回路の制作
8、組合せ、外装制作

12、操作方法

1、まず3ヶ所のトグルスイッチをすべて倒します。
2、次にテレビのリモコンの好きなボタンを押します。
3、ボタンを1回押すと前進します。前進した状態で、もう一度ボタン押すと右に回転し始めます。進みたい方向にきたときに、もう一度ボタンを押すと、そこから前進を始めます。360度何処へでもいけます。また、ボタンを押したときに「ナースコール」が鳴り、上部回路のLEDも点灯します。

13、操作上の注意

・リモコンのボタンの中には反応しにくいボタンがあります。
・反応しない場合はボタンを変えて、操作してみてください。
・赤外線が届くよう、ラジコンが見える範囲からリモコン操作を行ってください。

14、制作において苦労した点

苦労したことは2つあります。

①回路が全般的に難しかったです。

特に上部回路には苦戦しました。なぜなら狭い基盤の中にたくさんの色々な部品を使ったからです。

②赤外線の感度調整が難しかったです。

なぜなら感度が良すぎると少しボタンに触れただけでも反応してしまい、誤作動が多くなってしまいました。反対に感度を悪くし過ぎると反応しづらくなってしまうので、その加減が難しかったです。

15、制作において工夫した点

・工夫したところはほとんどのテレビのリモコンで動かせるところです。
 市販のラジコンはそのラジコン専用のリモコンから出る赤外線の周波数ではないと動きませんが、このラジコンはほとんどのテレビのリモコンから出る赤外線の周波数で動かせます。
 その仕組みはプログラムにあります。このラジコンは赤外線の受信した回数により指令をだし動くため赤外線の周波数は関係ないのです。そのためほとんどのテレビのリモコンで動きます。

16、感想・反省

・なかなか思い通りに行かなく、投げ出したい時もありましたが、何とか完成できました。
・「鳩」を作る場面では、家族のアイデアを参考に手伝ってもらいながら、発砲スチロールをけづりました。
・将来はロボットを作りたいのでそれまでにいろいろな回路を作りレベルを上げたいです。

17、参考文献

電子工作の基礎マスター -堀 桂太郎 監修, 櫻木 嘉典 著, 電気書院
図解雑学 身近な電子回路 -井上誠一 著,ナツメ社

18、名前の由来(おまけ・・・)

 僕は、4年生の時に地震の揺れでおもりが落ちて、LEDが点灯する「ほっとクジラ」を5年生の時に自動モップ掃除機「エビタンバ」を制作しました。クジラ⇒エビ⇒と生き物イメージが続いたので、今回も・・・ナースコール⇒伝達⇒伝書鳩 ⇒鳩ポッポと連想した結果。[ポッポ]と名付けました。 3年連続の電子工作。小学校での三部作、終了です。

黒鍵付き電子ピアノ

仙台市立富沢中学校1年
菅井貴一郎

作った動機

・僕はピアノを習っているので、自分でもピアノを作ってみたいと思い、電子ピアノを作った。
・初めは白鍵のみのピアノだったたが、物足りないと思い、黒鍵を付けたり変調できるようにしたりした。

各部の名称

各部の名称(内側)

使用方法

①割り箸で、板を立てる。
②電源スイッチを右にたおす。(そうすると、LEDが光る)
③白鍵や黒鍵を1つずつ押してピアノを演奏する。
④変調は、板を開けて、変調スイッチを別の方向にたおすとできる。

使用上の注意

・内側にくぎが飛び出ているところがあるので、けがをしないように注意する。
・線を引っ張らない。
・半固定抵抗をまわさない。
・鍵盤を2つ以上同時に押さない。

回路図

工夫したところ

・鍵盤に黒鍵を付けたことで、弾ける曲のレパートリーが増えた。
・変調できるようになり、同じ曲でも違う雰囲気で楽しめるようになった。
・箱に入れたことで、ボタンがおしやすくなった。

苦労したところ

・1音1音自分の耳で確かめながら調律するのに苦労した。
・2つの調をつくると、音がずれてしまったので、それを直すのが大変だった。

K10

仙台市立八木山南小学校5年
国井悠成

作品の概要

材料のほとんどを、身近なところで手に入るもので作成した。 工作用紙や輪ゴム等の材料で、安定的に動く仕組みになるように工夫している。 細かいところまでほとんど全部手作りのため時間がかかったが、楽しみながら作成することができた。 10号機にあたるため、「K10」の名前となった。

使い方

すべてのスイッチをオンにする

注意

あまり長い時間動かさない

しくみ

回路図

半自動米びつ

仙台市立岩切小学校 5年
相原 健人

作ったきっかけ

毎日ご飯を作る時、お母さんは計量カップを使いお米を計っていました。それを見てもうちょっと簡単に出来ないかなと考え半自動米びつを作ろうと思いました。

製作期間

7月26日~8月27日まで(約1カ月)

各部の名称

使い方

①切り替えスイッチを【引く】側へ倒す。
②電源スイッチを【入】側へ倒し、引き出し部が動く。
③引き出し部が止まったら電源スイッチを【切】側に戻す。
④切り替えスイッチを【押す】側へ倒す。
⑤電源スイッチを【入】側へ倒す。
⑥止まったら、スイッチを【切】側に戻す。
1合のお米が出てくる。

工夫したところ

タイヤが回転した時に空回りしてしまいうまく引き出し部がスライドしませんでした。タイヤの下にレールを取り付け、その間に太いゴムを挟み込みました。その結果空回りせずにスライドすることが出来ました。

苦労したところ

・引き出し部を動かす動作を考えることとギヤボックスを取り付ける位置に苦労しました。
・スイッチを基板に取り付ける時、配線の本数が多くハンダ付け作業に苦労しました。

ごみすいとりカー

仙台市立新田小学校 3年
上野 舜平

作品の概要

遊びながらそうじできる車を作りたいと思って、設計図を書いてみました。この車は4か所にモーターをつけました。逆回転させるためにスイッチ(セルフニュートラルタイプ)を工夫しました。苦労したところは、はんだごてを使って、はんだづけすることろです。バランスが悪かったので、うしろにおもりをつけて安定させて、かざりをつけて仕上げました。

工作しようと思ったきっかけ

車でそうじできるものを作りたいなと思ったのでこの作品を作りました。

工作にかかった時間

20日

工夫したこと

せん風きが重くてすぐにたおれてしまうので後ろにおもりをつけたこと。

苦労したこと

6Pトグルスイッチのぎゃくてんスイッチのはいせん。

感想や反省

はいせんが何度もきれて直すのが大へんでした。 ぎゃくてんスイッチの回路がむずかしくてなかなかできませんでした。 何回もやってできたときはうれしかったです。

回路図

操作方法

あそび方

①ごみのある場所まで車をいどうさせる
②ごみのあるとこまでついたら、そうじきをすいとりやすいかく度にします
③そしてそうじきのスイッチを入れすいとり、それをせいげん時間内にできるだけいっぱいすいとるあそびです

ごみの出し方

①そうじきのフタをあけます
②ごみをとり出して数を数えます

カウントアップタイマーの製作

仙台市立南光台小学校3年
千葉 裕翔

目次

1.作品紹介、製作期間
2.使用部品
3.回路図
4.製作
5.問題の原因、改善方法
6.大変だったこと
7.感想
8.操作説明書

1.作品紹介、 製作期間

作品紹介

IC(集積回路)を使って、カウントアップタイマーを製作します。0から9までカウントアップして、9の次は0に戻ります。押しボタンスイッチでカウントするようにします。

製作期間

1ヶ月

2.使用部品

①LED:7セグメント アノードコモン型-1個

②ロジックIC:74HC390-1個 (入力の回数をカウント)
③ロジックIC:74HC4511-1個 (二進数を7セグメントLEDに出力するもの)
④ICソケット:14ピン-2個
⑤抵抗器10kΩ (茶黒橙金)1/4Wー2個
⑥抵抗器100Ω (茶黒茶金)1/4Wー1個
⑦汎用緑色LEDー1個
⑧ユニバーサル基板ー1枚
⑨押しボタンスイッチー2個
⑩トグルスイッチー1個
⑪電池ボックス(単三乾電池2本用)、電池スナップー1組
⑫電池:単三乾電池ー2本
⑬ビニル線、スズめっき線、ハンダ

3.回路図

4.製作

①試作品の製作

カウントアップタイマーを製作する作業の流れや使用部品の役割などを理解するため、試作品の製作をしました。 試作品は問題なく作動したので、本作品の製作に取りかかることにしました。   

  

②本作品1

回路図をもとに本作品1を製作しました。つなぎ方に問題はなかったのですが、7セグメントLEDがうまく作動しなかったので調整をすることにしました。下の写真の通り、配線が複雑になってしまったので、新しく製作し直すことにしました。

  

③本作品2

完成作品。カウントアップタイマーを製作することができましたが、次の問題が発生しました。問題は規則正しく順番にカウントアップされる確率が低いことです。原因、改善方法については、次のページにまとめたいと思います。

  

5.問題の原因、改善方法

規則正しく順番にカウントアップされる確率が低い。 → 一気に何個か数字が飛んでしまうこの現象を「チャタリング」といいます。

①原因

スイッチを1回押したつもりでも、何回も押されている状態になっています。 スイッチの押し方を工夫することで、ある程度改善できます。

②改善方法

チャタリングをへらす方法としては、トランジスタ、コンデンサ、抵抗器を使い、防止回路を作ることができます。

6.大変だったこと

①配線のつなぎ方はまちがっていないけれど、7セグメントLEDが光らなかったこと。 どこを、どのように直せばいいか見つけるのが大変でした。
②完成後、操作確認をしている中で、7セグメントLEDが光らなくなってしまったこと。 手直しをして光るようになりましたが、安定した作品作りのむずかしさを感しました。

7.感想

ぼくは、電子工作が大好きです。2ヶ月ほど前に買ったLEDの本を参考にして、今回、カウントアップタイマーを製作しました。 製作作業はむずかしかったのですが、試作品を1日で完成できたことがうれしかったです。 それから「チャタリングをへらす」という、次の課題ができました。これからも、たくさんの電子工作にチャレンジしていきたいと思います。

8.操作説明書

①本体と電池をつなぐ。
②トグルスイッチを「オン」にする
③押しボタンスイッチ・左を押し続けた状態にする。
④押しボタンスイッチ・右を1回 押すごとに数字が1つアップしていく。 この時「チャタリング」を防ぐための押し方としては、スイッチをすばやく押す。
⑤0から9までカウントアップした後、0に戻る。

【参考図書等】

◆ LED工作テクニック(伊藤尚未著)
◆ 各Webサイト



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